咳を止める方法~薬との上手な付き合い方
いつまでも止まらない咳で苦しんでいる時には、まず最初に薬を飲むことでその辛さを軽減しよう思います。
一般的に、「ゴホゴホ」と痰の絡んだ咳の場合は、去痰成分や、気道を拡げる効果がある薬が処方されます。
逆に「ケホケホ」や「コホコホ」と言った痰の絡まない咳の場合は、咳中枢に直接作用する鎮咳薬が処方されることが多いです。
では、咳を止める薬にはどのような種類があるのでしょうか。
病院で処方される薬から、市販薬まで代表的な咳止めの薬を幾つか紹介していきましょう。
病院で処方される薬
やはり、薬を飲む時に気をつけたいのは副作用ですよね。
比較的副作用の少ない薬に、『アストミン錠10mg』や、『メジコン錠15mg』、『アスベリン散10%』が挙げられます。
咳中枢に働きかける薬で、一般的に痰が絡んだ咳の時に処方されることの多い薬です。
副作用が少ないと言っても、人によって眠気や軽い吐き気を覚えることがあります。
そして、痰の絡まない、いわゆる空咳の状態の時に処方されるのが、『コデインリン酸塩散1%(通称リンコデ)』、『ジヒドロコデインリン酸塩散1%』です。
こちらの薬は、非常に強い鎮咳作用を持つ薬となっております。
その為、眠気や吐き気等に加えて、呼吸困難等の重い副作用を引き起こす場合があります。
また、その強すぎる鎮咳作用によって薬依存になる場合もあるので、服用される際は十分な医師の説明のもとで行われることをお勧めいたします。
その他、喘息や気管支炎を起こした時によく処方される『ホクナリンテープ』があります。
これは、胸や背中等に貼ることで気管支を拡張して呼吸を楽にする作用を持ち、副作用も少ない薬の一つです。
市販薬
忙しくて中々病院に行かれない方や、急な咳に対処したい時は、薬局やドラッグストア等に売っている市販の咳止め薬がお勧めです。
市販の咳止め薬も、今ではバラエティー豊富で、様々なタイプの薬があります。
効果が現れるまで少し時間がかかりますが、錠剤やカプセルタイプの咳止めが一番飲みやすいと言えるでしょう。
顆粒や粉末剤タイプの咳止めの薬は、水に溶けやすく体内に吸収されやすいのが特徴で、比較的早く効果が現れてきます。
しかし、薬の味がダイレクトに伝わる為、飲みにくいと敬遠される傾向があります。
そんな中、子供でも飲みやすいと言われているのが、水に溶かして飲むシロップタイプの咳止め薬です。
昔は甘味が強いのが多く独特な風味で、好き嫌いがわかれるところでしたが、今ではあまり甘くなく、メントールの効いた爽やかな味の咳止めシロップも販売されております。
その他薬そのものが苦手な方の為に、のど飴タイプや、スプレータイプの薬も売られております。
このように手軽に飲むことのできる市販の咳止め薬ですが、やはり薬には副作用はつきもの、服用の前に使用上の注意のチェックを忘れないようにしましょう。
咳と言う症状は、身体が異物を排除しようとする防御反応に基づく症状です。
だから咳が出たからと言ってすぐ、咳止め薬を服用することはあまりお勧めできません。
ましてや、咳止めに限らず、薬には副作用がつきものです。
副作用の少ない生薬でできた漢方薬は、その効果を感じるのに個人差があり、効く人には効くけど、効かない人には全くという場合もあります。
漢方薬に限らず薬を服用する時は、そのリスクと用法用量の注意をきちんと理解したうえで服用することが大切です。
これが私達が薬と上手に付き合っていく方法であると思われます。